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伊那のソウルフード「ローメン」

約60年前、伊那市で誕生し、多くの人に愛され続けるご当地名物「ローメン」。
炒肉麺(チャーローメン)のチャーをとって名付けられたこの「ローメン」の隠された魅力を探ります。

01

これがローメンの正体です

  • 蒸し麺薄茶色で独特の香ばしさがある焼きそばタイプの麺。一般的な焼きそばと比べ、太めでしっかりとした食感。
  • マトンかつてこの地域では羊毛生産が盛んであったため副産物のマトンを使用。現在は豚肉・牛肉を使用する店も。
  • キャベツ伊那地域周辺で多く栽培されている野菜のひとつ。自家栽培したキャベツを使う店も多い。

02
冷蔵庫がない時代が生んだ「アイデア麺」が起源
冷蔵庫が普及する前の昭和30年頃、生麺をうまく保存したいと考えた伊那市の中華料理店「萬ばんり里」と「服部製麺所」が、麺を蒸して日持ちさせる技法を考案。この独特の蒸し麺に合う具材としてマトンとキャベツが選ばれ、ローメンが誕生しました。瞬く間に萬里の大人気メニューとなったローメン。萬里の主人はローメンが地域の発展につながればと名称の使用を自由にし、今では約90軒で提供されています。

多彩な薬味やトッピングで自分好みの食べ方を
酢・ゴマ油・醤油・ソース・七味などで、最後の味付けを自分でするのもローメン誕生当時からの特徴。「お店の味+自分流の味付け」で常に好みの味を追求できるのもクセになる理由かもしれません。

6月4日は、ローメンの日 参加店は400円均一!
蒸し麺の「蒸し=6・4」から制定された記念日。萬里ほか参加店や提供店詳細は伊那ロ−メンズクラブへ。
0265-72-7000(伊那商工会議所内)

03唐澤 正也さん(日本料理あすなろ)
伊那ローメンズクラブ会長。
「あすなろ」では、りんご・ニンニク・玉ねぎをじっくり煮込み、素材の甘みが活きたスープが自慢のローメンを提供。(写真上・ローメン(並)500円)
【日本料理あすなろ】
伊那市上牧6423-1 TEL 0265-78-3647

ローメンは2種類。あなたはどっち派?

04スープ風
作り続けて約60年人生をかけたスープ

ローメン発祥店「萬里」主人の一番弟子で今年80歳になった正木金内衛さんが作るのは醤油ベースのスープ風ローメン。豚ガラや野菜に隠し味を加えた秘伝のスープで麺と具を煮込みます。
とにかくスープにこだわりましたと語るだけあって、コクと深みが凝縮。一家の温かさも詰まった一皿です。

05【食堂 萬楽(ばんらく)】
「料理人が作りお客様が自分の味つけをするのが伊那のローメンです!」
伊那市前原8268-325 TEL 0265-72-4742

06焼きそば風
味わい方は十人十色楽しさにも満ちた一皿

ソース味をベースにした焼きそば風ローメンの代表格が創業約60年の「うしお」。蒸し麺を茹でて炒める、炒肉麺スタイルです。
そのままでも楽しめるオリジナルソース味に加えて温泉卵やキムチなどのトッピングが揃うので味わい方は実に多彩。並盛2倍の「超」や3倍の「超々」もよく出ます。

07【うしお】
「電話注文で購入できる3食入りのローメンセットは隠れた人気商品」
伊那市荒井3460-1 TEL 0265-72-4595

GOURMET INFO

08

左から、ほたる丼[辰野町]、駒ヶ根ソースかつ丼[駒ヶ根市]、さくら丼[飯島町]

ユニークな丼が勢揃い!南信州「どんぶり街道」
天竜川の流れる伊那谷は「どんぶり街道」と呼ばれるほどご当地どんぶりのオンパレード。
ホタルの輝きを卵で表したほたる丼や、名物馬肉を使ったさくら丼、かつを秘伝のソースにくぐらせたソースかつ丼などおいしくて個性豊かな丼に出会えます。

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