野菜どっさり、ご飯がうまい!信州で楽しむ夏の味、故郷の味2018.08.20
昼夜の寒暖差でおいしい農産物が育まれる長野県。レタス、セロリ、はくさい、ズッキーニなど高原野菜は、全国トップクラスの生産量を誇ります。
そして、野菜の摂取量も長野県は全国一位。これこそが健康長寿日本一の源であるともいわれます。
でも、どうして長野県民はそんなに野菜を食べるの? って思いませんか。
それは素材がいいのはもちろん、信州ならではのおいしい料理があるから。
ということで、県民に愛される夏に食べたい郷土料理をご紹介。滋味にあふれた懐かしくて新しいふるさとの味を楽しんでみましょう。
おやつでも、食事でも「ニラせんべい」
ニラせんべいの応用編「なすせんべい」
ニラが入った小麦粉の薄焼き「ニラせんべい」は、県北部を中心に昔から伝わる郷土料理。おやつにも食事代わりにもなります。味付けは、生地に味噌で味付けをして焼くパターンと、味を付けず焼いてから砂糖醤油などのタレを付けながら食べるパターンの2つが定番です。夏や秋には「丸なす」を使って「なすせんべい」を作る家庭も。こちらは生地に味を付けず、味噌ダレなどで食べるのがおすすめです。
recipe
【ニラせんべい】
材料(4人分)/ニラ…100g、薄力粉…200g、卵…1個、味噌…大さじ1〜2、砂糖…大さじ2、水…200cc、サラダ油…適量
作り方/
①ニラを1cm程度の長さに切る。
②ボウルに卵を割りほぐし、水を入れ、砂糖・味噌を溶かす。
③薄力粉、ニラを②に入れ、混ぜ合わせる。
④油をしいたフライパンに生地を流し、両面を焼く。
【なすせんべい】
材料(4人分)/丸なす…1個、薄力粉…200g、水…200cc、味噌…大さじ1、砂糖…大さじ1、サラダ油…適量
作り方/
①丸なすをうす切りにする。
②薄力粉を水で溶き、丸なすを入れて混ぜる。
③油をしいたフライパンに生地を流し、両面を焼く。
④砂糖と味噌を和えて味噌ダレを作り、焼き上がったなすせんべいに添える。
小布施丸なす
肉質が緻密で締まり、味が濃くておいしいと人気の丸ナス。ほのかに甘い特有の風味で、アクが少なく煮崩れしにくく、さまざまな料理に適しています。
ご飯がとまらない「やたら」
夏野菜と味噌漬けを刻んで混ぜ合わせる、県北部で食べられている郷土料理で、暑くて食欲がない時でもご飯が進む一品。「やたらとおいしいから」「やたらと多くの野菜を入れるから」などの理由でこの名が付いたとされます。伝統野菜「ぼたんこしょう」を加えるとピリ辛になって、余計に食欲をそそります。
コーンを入れても美味「レタスの味噌汁」
レタスの出荷量日本一を誇る長野県。特に生産が盛んな南佐久地域では定番のレシピのひとつが味噌汁です。レタスのシャキシャキ感が味噌汁としては斬新。トウモロコシを加えると野菜の自然の甘みが溶け出し、ほっとする仕上がりになります。
recipe
【やたら】
材料(4人分)/丸なす…1/2個、きゅうり…1/2本、みょうが…1~2本、ぼたんこしょう…1個、大根の味噌漬け…20g
作り方/
①なすは細かいみじん切りにし、塩(分量外)を入れた水にさらしてアクを抜く。きゅうり、みょうが、ぼたんこしょう、大根の味噌漬けもみじん切りにする。
②なすを水から上げて水分をしぼり、全ての材料を和える。(味噌漬けのしょっぱさにより材料の量を加減する。ぼたんこしょうの代わりに唐辛子を入れてもよい)
【レタスとトウモロコシの味噌汁】
材料/レタス…1/4~1/2個、トウモロコシ…1本、だし汁…800ml、味噌…大さじ3~4
作り方/
①トウモロコシは生のまま包丁で粒を削ぎ落とし、レタスはひとくち大に手でちぎって水にさらし、ザルに上げて水気を切る。
②鍋にだし汁、トウモロコシを入れて強火にかける。
③煮立ったら火を止めて味噌を溶き入れ、レタスを入れてひと混ぜする。
ぼたんこしょう(ぼたごしょう)
ピーマン型をした唐辛子。上から見ると牡丹の花の形のようで、強烈な辛味が特徴です。緑の果肉は肉厚で甘味もあります。
これぞ信州のなす料理「油味噌」
多めの油を使ったなすの味噌炒め「油味噌」も信州の夏の定番。こちらも各家庭によって作り方はさまざまで、今回はぼたんこしょうを加えましたが、ほかに玉ネギやししとう、ピーマンを入れてもおいしく、冷やしておいてもおいしく食べられる便利な一品です。
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【油味噌】
材料(4人分)/丸なす…2個、ぼたんこしょう…1個、サラダ油…大さじ2〜3、砂糖…大さじ2、味噌…大さじ2
作り方/
①丸なすを適当に切って水にさらし、ぼたんこしょうは種を取って細切りに。
②フライパンに油をたっぷりと入れ、水を切った丸なすを入れて炒める。
③ぼたんこしょうを加え、やわらかくなったら砂糖と味噌を入れ、弱火で炒めて全体に味をなじませる。
一年中食卓で大活躍「きゅうりの佃煮」
夏野菜の代表格でもあるきゅうり。一度にたくさん収穫したような時でも、余さずおいしく保存できるのが「きゅうりの佃煮」です。おかずやおつまみになるだけでなく、おやきの具材にもおすすめ。冷凍保存も可能で、一年中食卓で楽しめます。
recipe
【きゅうりの佃煮】
材料(4人分)/きゅうり…1kg、しょうが…100g(薄切り)、唐辛子…1本(薄切り)、塩昆布…20g、塩…10g、*砂糖…50~70g、*醤油…70cc、*酢…60cc、*みりん…30cc
作り方/
①きゅうりに塩をまぶして一昼夜漬ける。ザルに上げてしばらく置いた後、新しい布巾で堅くしぼって薄切りにする。
②*の調味料に①と、薄切りにしたしょうがと唐辛子を入れ、強火で水気がなくなるまで煎り煮する。
③冷めたら塩昆布を混ぜる。白ごま、しその実を入れてもよい。
伊那谷・木曽谷の郷土食「五平餅」
NHK連続テレビ小説にも登場する今話題の「五平餅」。江戸時代に木曽・伊那地域の山間部で誕生したといわれる郷土食で、岐阜県や愛知県でも親しまれています。形はわらじ型や串団子型、幣束型などさまざまで、味付けは、くるみだれやえごまだれが定番ですが、ネギ味噌だれ、さんしょうくるみ味噌だれなどバリエーションも豊富。BBQなどでワイワイと焼いて食べても楽しい一品です。
recipe
【五平餅】
材料(4人分)/うるち米…4カップ、串(竹串や割り箸など)…20本ほど、くるみ…15g、*味噌…60g、*砂糖…80g、*すりごま…10g、*酒…少々
作り方/
①米を普通に炊き、熱いうちにつぶして平たいわらじ型に丸め、串に刺す。
②くるみはすり鉢やミキサーでしっかりすりつぶしておく。
③*と②の材料を合わせて火にかけ、とろみがつくまで混ぜ合わせる。
④炭火やフライパンで焦げ目がつくまで下焼きをし、③をつけて再び炭火であぶる。
五平餅3本箱
712円[鈴平]
長野県産米100%を使用した五平餅。タレはゴマ味で無添加。上伊那地方にある小学校32校の新1年生に「入学祝い」として無償提供されています。
五平もちくるみ味噌4本セット
1,058円[在来屋]
信州産のコシヒカリを使用し手作りにこだわった、やわらかいと評判の五平餅。タレは数種類のくるみをブレンドした濃厚でクリーミーな味わいです。
信州産剥きくるみ
702円[柳澤]
すぐれた栄養価で人気のくるみ。一つひとつ丁寧に手剥きされているので、そのままおいしく食べられるだけでなく、さまざまなアレンジも簡単な優れモノです。
特産の寒天でいろいろ寄せます「豆腐入り天寄せ」
寒天を使った涼しげなスイーツ感覚の「寄せもの」は、諏訪地域特有の郷土料理で、御柱祭などの行事にも欠かせない一品です。季節や場面に応じて固めるものはさまざま。彩りも鮮やかで、和洋どちらにも変化するところも魅力です。
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【豆腐入り天寄せ】
材料/角寒天…1本、水…400cc、木綿豆腐…200g、黄ざら砂糖…150g、濃い口醤油…大さじ1
作り方/
①角寒天はサッと洗ってゴミを落とし、30分水に浸けておく。
②水を入れた鍋に、堅くしぼって細かくちぎった①を入れ、中火から弱火で完全に煮溶かしたら、砂糖を入れて溶かす。
③豆腐を手で揉みほぐして②へ入れ、豆腐に火がよく通るまでかき混ぜながらひと煮立ちさせ、醤油を入れる。
④容器に流し入れ、粗熱が取れたら冷蔵庫で冷やし固める。
旬の素材をたっぷりと「フルーツ入り牛乳寒天」
デザートには、牛乳と信州の旬のフルーツをたっぷりと使った「牛乳寒天」をどうぞ。
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【フルーツの牛乳寒天】
材料/角寒天…1本、水…100cc、砂糖…50g、みかん缶…1缶(シロップとみかんは別々に使用)、旬のフルーツ(りんご、ブルーベリー、プルーンなど)…適量、牛乳…500cc
作り方/
①角寒天はサッと洗ってゴミを落とし、30分水に浸けておく。
②水を入れた鍋に、堅くしぼって細かくちぎった①を入れ、中火から弱火で完全に煮溶かしたら、砂糖を入れて溶かし、みかん缶のシロップも加える。
③牛乳を少しずつ加える。
④容器にみかん缶のみかんとフルーツを並べ、③を網で濾しながら流し入れ、粗熱が取れたら冷蔵庫で冷やし固める。
天然角寒天
2本入り324円[小笠原商店]
選りすぐりの良質な海藻を使用し、空気と水がきれいな長野県で冬の厳しい寒さを利用して生産。地元はもちろん、全国の和菓子職人にも愛用されている高品質の棒寒天。
この記事は2018年8月時点の情報です。
取扱商品等は変更になっている場合がございますので、ご了承ください。