真田ゆかりの城下町、信州上田さんぽ2015.12.25
新年からはじまる大河ドラマ「真田丸」の舞台となる信州・上田。真田昌幸によって築かれたとされる名城 上田城とともに、戦国の世から歴史を紡ぐ城下町には、歴史ロマンや地元で愛され続ける味、若者が創り出す新しい文化など、さまざまな魅力がいっぱい。
上田城を訪れるなら一緒にぶらりと歩いてほしい、2つの町をご紹介します。
柳町(やなぎまち)
― 趣あふれる北国街道の宿場町
切子格子と卯建の町屋が連なり、北国街道の宿場町の面影が色濃く残る柳町ですが、一時は人通りが減り、衰退しかけた時期もあったそうです。
住民をはじめとする方々がこの町並みを守ろうと奮起し、個性豊かな店が軒を連ねる名所として生まれ変わりました。日本酒、ワイン、パン、味噌など発酵商品のお店も多く、「発酵まつり」などの新たな取り組みも始まっています。
【水と縁のある町】
町の一角には海禅寺の境内に湧く水を引いた「保命水」があります。また柳町入口には水を掛けて祈るとご利益があるという「水掛け地蔵」や水滴の反響音が楽しめる「水琴窟」など水の名所が多いのも柳町の魅力です。【手打百藝 おお西】
独自に開発した発芽そばが自慢のそば店。店主も柳町再生の立役者のひとりで「東京からここへ来たときはベニヤだらけでゴーストタウンのようだった。でも元の形はとても美しかったんです」と当時の様子を語ってくれます。【岡崎酒造】
銀座NAGANOでも人気の岡崎酒造は、創業約350年の老舗酒蔵。試飲や甘酒(150円)も楽しめます。江戸時代の雛人形や戦前まで使用していたという木桶も展示されていて、古き良き時代へタイムスリップした気分に。【ルヴァン】
信州の美味しい空気と水を使い、丁寧に手作りする天然酵母パンの名店。ほとんどのパンを量り売りしているのでいろいろな種類を自由に買うことができます。情緒あふれる古民家風の店内にはカフェスペースもあります。

柳町再生の発起人。「町おこしは、よそ者や若者など新しい血が入った方がいいんです」と力説。
「自慢の家並み、ぜひ訪れてください!」
海野町(うんのまち)
― 真田ゆかりの商店街で食べ歩き
上田城が築かれると城下では定期的に市が開かれるようになりました。そんな中、昌幸が海野郷という近隣集落の商人を旧北国街道に沿いのこの場所に移住させてできたのが海野町だといわれます。
地元の方々に愛され続ける昔ながらお店はもちろん、若者が集い、アイデアとチャレンジで次々と新しいものが生まれてくる「真田イズム」が感じられる場所でもあります。
【福昇亭】
上田の名物でありソウルフードが「五目焼そば」。大きな中華鍋に油をまわし入れ、揚げと焼きの中間のように作るパリパリ食感の極細麺と珍しい豚骨ベースの餡が福昇亭の味です。【母袋金物店】
元気なご夫婦が営む、昭和23年創業の老舗金物店は、困ったときに助けてくれる街の寄り処的な存在です。ご主人の人柄からもこの商店街の良さが実感できます。【高市神社】
海野町の商いの守護神として造営されたのが「高市神社」。社殿の隣には「運の石」があり石をなでると悪運を払い良運を授かれると云われています。【富士アイス】
9:30の開店とともに絶えず人が訪れるのが富士アイス。目当ての品は「志゛まんやき」と呼ばれる大判焼き。たっぷりと自家製あんこが入り、次々と焼かれる様子も名物のひとつ。上田さんぽの必須おやつです。【メロディーグリーン】
懐かしのアナログレコードやCDを中心に、流行にあわせて雑貨や洋服なども揃えるお店。かつてここに多くの商店が並ぶ「上田デパート」があったことから、今でも通称「上田デパート」と呼ばれています。【喜光堂】
昔ながらのお茶屋さんの抹茶ソフトも上田街歩きの定番。爽やかな味わいが魅力の上田特産「桑の葉ほうじ」や、近年人気急上昇のほうじ茶ソフトも魅力です。

つなぐ2016年1月号の表紙イラストを担当した地元在住の画家白井ゆみ枝さんの作った上田の魅力満載のイラストマップを配布中。詳しくは銀座NAGANO 2F観光インフォメーションコーナーへ。