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信州そば歴史探訪 Vol.2
伊那の地から広がった信州のそば文化

稀代の名君 保科正之公が幼少期を過ごした地 伊那

桜

長野県南部に位置する伊那市。春には「高遠城址公園」の桜を求めて多くの観光客が訪れます。

「天下第一の桜」とも称される高遠城址公園を有する伊那市。「信州そば発祥の地」と銘打った地域振興に取り組むこの地では、戦国時代から地大根の汁に、囲炉裏で焼いた味噌を溶き入れた漬け汁のそば「からつゆそば」が食されていたといわれ、各家庭の中でその食文化がひきつがれてきました。

江戸時代には高遠藩の城下町として栄え、江戸幕府2代将軍徳川秀忠の四男として生まれた保科正之(幼名:幸松)は初代高遠藩主 保科正光に預けられると7歳から26歳までこの地で育てられました。

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稀代の名君と名高い、保科正之公

その後、高遠藩3万石から山形藩20万石を経て会津藩23万石へと出世していく正之。
転封にあたって農民やそば職人まで共に連れて行ったと伝えられており、その際に高遠のそば文化が各地に伝えられたと言われています。

信州に根付いていたそばの文化を外へ伝え広めたということが、伊那市が「信州そば発祥の地」とされる所以です。

 

高遠を訪れても食べることのできなかった「高遠そば」

高遠そば

焼き味噌と辛味大根で食べる高遠そば

しかし、つい20年ほど前までは伊那市内には手打ちそばを提供する店が1軒しかなかったといいます。
というのもこの地には「そばが打てないとお嫁にいけない」との言葉があるほど、そばは家庭で食されるのがあたり前で、外食の商売としてはなかなか成り立たなかったのです。

とはいえ、桜の時期には30~40万人もの観光客が訪れる伊那市高遠。この地を訪れたからにはそばが食べたいという声も多く聞かれました。

「『会津には高遠から伝えられたことにちなみ名づけられた高遠そばがあるのに、なぜ本場であるはずの高遠で、そのそばが食べられないのか』といった声、そして高遠を訪れる人にも『手打ちのそばを提供したい』という地元飲食業の思いが、転作奨励作物としてそばを推奨したいという農協や行政の考えとも合致し、各家庭の中で引き継がれてきたそばの味や文化を外に向けても伝えていこうと発足したのが『信州そば発祥の地 伊那そば振興会』です。』と教えてくれたのは、同振興会で会長を務める飯島進さんです。

飯島さん

信州そば発祥の地伊那そば振興会 会長の飯島進さん。官僚、板前など多様な職歴を経て、2020年5月から伊那市議会議長を務められています。

まずは、「高遠そば」のある会津若松を訪れ、その由来や歴史を改めて探るところから活動をスタート。
高遠から伝わったそばとして、人々に「高遠そば」が親しまれている様を目の当たりにした振興会の面々は、会津若松から名称を逆輸入し今まで「からつゆそば」で親しんいたそばを、「高遠そば」として高遠の地で発展させる活動に取り組み始めました。

大都市圏でのPRのほか地元での普及啓発など、地道な活動が実を結び、1軒しかなかった手打ちそばの店舗数も今では14軒にまで拡大しています。

 

わずか6粒から始まった「入野谷在来復活夢プロジェクト」

更なる一手として、伊那そば振興会が5年ほど前から取り組んでいるのが「入野谷在来」というそばの在来種を復活させるプロジェクトです。

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非常に強い風味と、ナッツのような香ばしい香りが特徴の入野谷在来種

「地元のお年寄りから“昔のそばは小粒で味が濃くおいしかった”との話を昔から聞かされていました。調べてみると、戸隠などにも引けを取らないといわれるそばどころの入野谷地区では、古くは在来種が食されていたことがわかったんです。なんとかしてこの在来種を復活させ、江戸時代の殿様も食べていたであろう、究極の高遠そばの味を再現できないかとの思いが募っていきました」と飯島さん。

県の野菜果樹試験場にわずかに残されていた20gしかない種からスタートしたこの「入野谷在来復活夢プロジェクト」。初年度はたった6粒しか発芽しなかったといいます。その後、栽培と収穫を繰り返す中で、昨年は2,400キロほど収穫できるまでに育ち、現在市内9店舗でその味を楽しむことができます。

 

※この記事は2021年10月時点の情報です。取扱商品等は変更になっている場合がございますので、ご了承ください

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