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信州で見つける自分らしい暮らし方 Vol.3
「夢の実現のために選んだ地、南木曽町でヤギとともに」

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木曽路妻籠宿などで知られる南木曽町。その山間の集落でヤギの飼育とチーズの製造販売を行うのが「マウカラニ ゴートファーム」オーナーの三輪亜希子さんです。

三輪さんは教育現場での仕事を退職後、動物好きであったことが高じ、畜産を学ぶためにハワイ大学へと留学。アニマルサイエンス学科で多様な動物について学ぶ中で、子ヤギの人懐っこく見ているだけで人を笑顔にしたりする様や、ミルクが取れたり、毛織物やチーズが作れたりと、さまざまな可能性を秘めているヤギに興味を抱くようになりました。

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「マウカラニ ゴートファーム」オーナーの三輪亜希子さん

同時期にヤギのチーズのおいしさの虜になった三輪さん。卒業後はハワイ島の牧場でインターンとして働き、ヤギの世話をしながらチーズ作りを見学する生活を送る中で、「いつか牧場でヤギを飼い、自分でチーズを作ってみたい」との思いが募るように。しかし、お金も土地もないことから、日本に帰国してからはその思いを心の片隅にしまい込んだといいます。

帰国後は故郷の愛知県の大学で勤務していた三輪さんにある日、転機が訪れます。業務の一環として受講したコーチング講座の中で将来の夢について発表し会う機会があった時、諦めかけていたヤギ牧場やチーズ作りへの思いを話したところ、ぜひ挑戦してほしいという多くの温かい励ましを受けたのです。その後しばらくし、遊休農地を借りて畑を耕す活動をする友達と南木曽町を訪れた際「南木曽町なら地域おこし協力隊という制度を活用して、三輪さんが抱く夢の実現にむけて挑戦できるよ」という地元の方からの前向きな後押しも重なり、夢を実現するため南木曽町への移住を決意しました。

常夏のハワイと冬の寒さ厳しい南木曽町では正反対のように思えますが、「森に囲まれ、視界に人工物が何一つ見えない様子がハワイ島の景色に似ており、この地に立った時に自分がここで牧場を経営するイメージがあふれてきたんです」と三輪さん。南木曽町は故郷の愛知県からも近く、外国人も多く訪れる観光地であったことも移住の決め手となりました。

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四方を森に囲まれた「マウカラニ ゴートファーム」

南木曽町の地域おこし協力隊としての活動を始めると同時に、街中に借りた家の裏庭で3頭のヤギの飼育を開始。ヤギが出産し、ミルクがとれるようになった2年目、家の台所での試作から始まった三輪さんのチーズ作り。インターン時代に見たチーズ作りやハワイの牧場でお世話になった恩師からの教えも受けながら、技術を磨く日々を送りました。

2019年には牧場を開業し、念願のチーズまでこぎつけました。「チーズ作りは試行錯誤の連続で、ようやく最近になって人においしいと言ってもらえ、自信を持って出せるチーズが作れるようになったんです」と話します。

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ヤギチーズ独特の臭みが出ないよう、朝と夕方の2回搾乳したミルクを新鮮なうちに仕込んでいます ※銀座NAGANOに8月25日入荷予定

「もう一度人生の分岐点があったら同じ道は選ばない。大変だから」と冗談交じりに言う三輪さんですが、「“田舎ものはおせっかいなんだよ”と言いながら、サポートしてくれる町の人たちが本当にあたたかいんですよ。大変さより人からもらう喜びのほうが大きいから頑張れるんです」と続けます。

「牧場の豊かな自然とヤギのいる景色に町の人がリラックスできたり、このチーズをきっかけに南木曽町を訪れる人が増えたら嬉しい」と三輪さん。
南木曽町に新たな風をおこすべく、三輪さんの奮闘は続きます。

 

※この記事は2021年8月時点の情報です。取扱商品等は変更になっている場合がございますので、ご了承ください。

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