長野県産品コラム vol.11「大豆」
2024.03.15
30%以上ものタンパク質が含まれ、ビタミンB群も豊富な健康食材として再度注目を集めている大豆。
海のない信州では、貴重な栄養源として、そして厳しい冬を越すための保存食として重宝されてきた食材です。
大豆の加工産業も盛んで、味噌はほぼ50%、凍り豆腐(高野豆腐)にあっては、90%以上が長野県内で製造されています。
さらに、ナカセンナリ、ギンレイ、エンレイ、タチナガハといった国産大豆の主力品種は、長野県中信農業試験場(現 長野県野菜花き試験場)で育種されたもの。このように、信州と大豆には、深い関係があります。
昔から稲作に向かない山間部の傾斜地などを活用した栽培が盛んで、長野県の西山地区(長野市七二会、中条、信州新町、小川村)で栽培された「西山大豆」は、その香りの良さとやさしい甘みが評判です。
また、鞍掛(くらかけ)豆、こうじいらず、ひとり娘、パンダ豆などの個性ある在来種が残っているのも信州ならでは。
中でも人気の高いのが鞍掛豆で、馬の背中に鞍を掛けたような模様をしていることから、この名がつけられました。独特の風味と深いコク、そして歯ごたえある食感が特徴で、このおいしさを存分に味わうなら、信州の豆文化を代表する郷土料理が「ひたし豆」がおすすめです。
大豆をゆでて、薄味のだし汁に浸したシンプルな料理ですが、信州の正月には欠かせない一品となっています。
鞍掛豆の「ひたし豆」は、絶品。ぜひお試しください。
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長野県のヒト・コト・モノとあなたを“つなぐ”情報マガジン「つなぐ」2024年4月号掲載