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水と米、伝統と個性で醸される、信州の地酒

水と米、伝統と個性で醸される、信州の地酒

日本酒の主原料となるのは、水と米。お酒の仕込みにはお米の総重量に対して、実に約20.30倍の水が必要なだけでなく、さまざまな工程で水が重要な役割を担います。また、酒米(酒造好適米)は「山田錦」という品種が有名ですが、信州では寒冷な風土に適した「美山錦」や「ひとごごち」が主流。農業試験場を中心にオリジナル品種も開発されています。

約80件の蔵元があり、伝統の上に新しい試みを積み重ねた酒造りが行われている信州の日本酒の魅力、こだわりの酒造りをご紹介します。

風土と伝統にキャラが加わり、多彩に進化した酒が生まれる
信州の地酒は今が変革期。だから最高におもしろい

水と米、伝統と個性で醸される、信州の地酒

「信州の地酒を一言で表現するなら“宝の山”かな。山間を縫う街道ごとの文化と土地の味があるから、発掘する楽しみが溢れているよね」と宮島さん。

「私は携帯みたいにガラパゴス化って例えてます。地域に寄り添った酒造りが唯一無二の味わいを生み出していて、地元の酒を守るという心意気は、他県でも類を見ないですよね」と玉岡さん。

水と米、伝統と個性で醸される、信州の地酒

しかしながら、時代の変遷とともに年々消費量は減少。地元の酒が地元で消費されていた時代とは、大きく状況が変化しました。「ここ数年は、信州の多くの蔵で世代交代や若返りがあって、今まさに変革期を迎えています。蔵や杜氏の特徴と技術を活かした“キャラの立った”酒が増えてきましたよね」と話す宮島さんに、「県外や海外を意識した酒蔵も増えてきていますよね」と玉岡さんも応えます。

風土に合った伝統の技に個性が加わり、各蔵が切磋琢磨し進化する信州の地酒は、今が最高におもしろいと声を揃えます。

宮島国彦さん・玉岡あずみさんおいしい信州ふーど公使 地酒屋宮島(上田市)代表 宮島国彦さん(左)
長野県小売酒販組合連合会青年協議会の会長も務める宮島さん。日本酒は、保存管理や流通環境も重要。だから安心できるお店で買うと良い出会いがあるそう。

銀座NAGANO 唎酒師 長野県酒造組合公認 信州地酒アドバイザー 玉岡あずみさん(右)
信州の日本酒に魅了され、多くの酒蔵を訪問。銀座NAGANOでは日本酒講座の講師を務めます。

挑戦を繰り返し、誕生した魔水「黒耀水」の特別純米酒
黒耀石の産地の和田峠に湧く超軟水のまろやかな味わい

水と米、伝統と個性で醸される、信州の地酒

昭和33年、丸子町(現上田市)で江戸・明治から続く4つの蔵が共同瓶詰をはじめ、誕生した信州銘醸。戦後主流となった三倍醸造酒造りからいち早く脱却し、旨い酒造りを目指したこの蔵が、約20年前に着目したのが和田峠に湧く天然水の黒耀水でした。

「黒耀水は、特殊な超軟水。生け花が長持ちするから、地元では魔水なんて呼ばれて昔から愛用されていた。この名水でこの地ならではの酒が造れないかと考えたんです」と滝澤社長。

水と米、伝統と個性で醸される、信州の地酒

しかし、初年度の醸造は大失敗。発酵にかかる時間が普通と違って非常に長く、まともな酒にならなかったそうです。

その後、数年の試行錯誤を経て、ついに全国的にも珍しい超軟水仕込みの特別純米酒が誕生しました。「諦めなかったのは、絶対旨い酒になるという確信があったから。まろやかでキレがあり、クリア感もある。この水だと、個性や特徴を表現しやすい酒ができるんです」との言葉にも、蔵に息づく厳守相伝と挑戦の信条があふれます。

滝澤恭次さん信州銘醸(上田市)
代表取締役社長 滝澤恭次さん

創業から10代目。入社後は製造部で9年間造りに携わり、黒耀水の利用に挑戦したひとり。「蔵人の仕事とは、微生物が酒を造る環境をいかに整えるかだと思うんです」と酒造りを語ります。

伊那谷の風土と人で醸すお米の旨さを感じる日本酒
土着の蔵元と契約農家がつくる無農薬・減農薬の酒米

水と米、伝統と個性で醸される、信州の地酒

『信濃錦』を醸す宮島酒店は、南アルプスと中央アルプスに挟まれた、伊那谷の小さな酒蔵。昭和42年に日本初となる防腐剤不使用の酒造りに成功した醸造界のパイオニアでもあります。敏社長が4代目を継ぐと決めたとき、まず向き合ったのが“この蔵らしさ”とは何かでした。「おいしさだけを求めたらどこも同じような味に落ち着いてしまう気がしたんです。じゃあウチは、地元の素材にこだわって、もっと地元で愛される味を目指そうと決意しました」と語ります。

水と米、伝統と個性で醸される、信州の地酒

平成3年より地元で減農薬・無農薬での酒米の契約栽培に着手し、平成17年には酒米のすべてが契約栽培に。「もともと米屋だったんで、幼い頃から酒造りは米が大事と聞かされていた。それが米にこだわった理由ですかね」と振り返ります。

縁あって出会った山室や飯島地区などの農家と共に、酒造好適米「美山錦」等を栽培し、自らも田んぼの泥にまみれます。平成18年よりすべての仕込みを純米醸造酒とし、安心を求めた先代の想いを受け継ぎ、いずれ原料米すべてを無農薬にしたいと酒造りに勤しみます。

宮島敏さん宮島酒店(伊那市)
社長 宮島敏さん

自分が消費者だったら、食事とともに毎晩飲んでも飽きない純米酒が欲しいとの想いから「芳醇辛口」を追求。酒造りの一方で登山、星空観察、写真など趣味も多彩で星空観察会や撮影会の講師を務めることも。

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